医学と理系2

大学の医学部は一般には理系学部と考えられています。確かに医師になる上では理系の知識、及び理系的な思考が求められます。医学部を受験しようとしている学生を見ても、概ね数学や理科等、理系科目を得意とする学生が多くなっています。ですが医学部、及ぶ医学を学ぶことイコール理系と決めていいのでしょうか。医学イコール理系というイメージが定着し、理系科目を得意とする人達ばかり医学を志す、といったことが本当にいいことなのでしょうか。ここでは医学と理系という観点から、もう一度医師になるとはどういうことなのかを検討していきたいと思います。
大学の医学部を卒業した後、医師の道に進もうとする人達の大部分が、研究室にこもって引き続き医学の研究に打ち込むのではなく、実際に第一線の医療現場で患者を診察する臨床医となります。先に紹介したように、医学部に入学する人達の殆どが理系科目を得意とする人達、言ってみれば「理系型人間」です。となれば、医療の世界に理科系の人材、人間ばかりが偏重することが、果たして医療の現場にとっていいことなのでしょうか。

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臨床医であっても当然ながら生物、化学に関する知識は必要不可欠です。その意味では、医師を目指す医学部は理系に分類されることは間違いないですし、医療の現場には理科系の人材が欠かせないと言えるでしょう。ですが上述のとおり、医師は患者と直接接する医療現場の第一線に立つ職業です。医師という職業は患者や、或いは同じ医療チームの人間と接する、ある意味でサービス業と言えます。病院で勤務する場合に大切なことは、医学的知識や技術と共に、患者や同じ医療従事者とのコミュニケーション、即ち交流と対話です。